昨日、8月7日、旧暦の七夕の夕暮れ。平安神の大極殿を背にした特設舞台で美しく舞う玉三郎の「船弁慶」と「楊貴妃」を鑑賞してきました。歌舞伎というより、能の優美さを醸し出している世界でした。
感想はズバリ「幽玄」という言葉を見える化したら、まさにこういう舞のことを言うのだろうと強く感じました。で、幽玄って何?〜という私の疑問。辞書では、
「物事の趣が奥深くはかりしれないこと。また、そのさま。優雅で柔和な美しさ。美女・美少年などの優美さや、また、寂びた優美さをいう。」と書いてありますが、何のことかさっぱりわかりませんね!
それが玉三郎の舞を目の当たりにすると、五感で感じることができたのです。その感想を言葉で表現する無力さを感じます。YouTubeの動画でも伝わらな い、やっぱり生でリアルに出会った人にしか、わからない感動がそこにあります。玉三郎の舞を見るに従って、感無量〜この演舞者は「男」とか「女」とかの ジャンルに入らない、神の領域に入った舞踏家に違いないと心に感じることができたのであります。
とくに美しいのは、立ち姿と歩き姿、そして手遣い。一つのところで立ち止まり舞っているかのように思っていたら、いつの間に舞台の端から中央にまで 移動している。そして繊細な手の使い方〜指の先まで神経が研ぎ澄まされているのか、扇子が描き出す円の形はゆっくりと時にはスピードを加え、動く絵画のよ うな美しさを醸し出していました。
でも、私の言葉の表現力、歌舞伎や能への造詣もまだまだですな〜。もっと勉強して皆さまにもっともっとその感動を伝えられるように頑張ります!
最後に、あらすじに興味のある方は、下記のサイトをご参考に。
●船弁慶
●楊貴妃はYouTubeにありました!あらすじよりも玉三郎の舞を!
●シネマ歌舞伎の予告編「牡丹亭」もありました。