最近読んだ本の中でも「なるほどな」と思った本を紹介します。
★Amazon.co.jpより
未曾有の経済危機を境に劇的に変化した消費行動。人びとは買わなくなったのではない。自分を飾るより自分を強く賢くするためにお金を使 うようになったのだ。「宣伝に踊らされてお金を落とす」移り気で受身のかつての消費者ではなく、「自分の意思で目的をもって対価を払う」能動的で思慮深い 新しい消費者の姿が、著者らが2年をかけて全米をくまなく歩いて調査した数々の事例から浮かび上がる。こうした「行動する消費者」を味方につけた企業は、 不況下でも大きく成長している。
●自分を飾るより⇒自分を賢くするためにお金を使う。
●ただ安く買うより⇒地域が潤うようにお金を使う。
●モノを手に入れるより⇒絆を強めるためにお金を使う。
●有名企業でなくても⇒信頼できる企業から買う。
●消費するだけでなく⇒自ら創造する人になる。

読み終えて、SPEND SHIFT(スペンドシフト)とは、その昔、アルビントフラー氏が著書「第3の波」で未来を予測した“プロシューマー”(Prosumer=生産者 (producer) と消費者 (consumer) を組み合わせた造語)に近いライフスタイルのひとつと思いました。

つまり、企業が「こんな素晴らしい商品をつくりましたから、買いなさい」というスタイルから、2ウェイで「こんな商品のアイデアがあるのですが、い かがでしょうか?」という風に、商品開発あるいは商品発売後に「一緒に改善していく」というプロセスが必要になったということでしょう。

そうした前提の上で、著者John Gerzema(ジョン・ガーズマ)氏
●消費する側は、
 「成り金趣味の豪邸や気晴らしのショッピングではなくコミュニティー、つながり、品質、創造性、自己研鑽(じこけんさん)にお金を使い始めた。無節操な消費から節度ある消費へ、調査によれば米国の成人の54.5%がすでにライフスタイルを改めたと答えているそうです。

●提供する側の企業は、
高品質で適正価格な商品を消費者の声を十二分に反映した商品を開発する。消費者に対して親切で思いやりがあること、フレンドリー。CSR/社会的責任活動を継続して実践していく。

ということです。この手法で一時は低迷したウォルマートのイメージが消費者との対話を通じ復活。途上国や貧困層への支援をこつこつと続けてきたマイクロソフトへの評価が高い。政府の支援を受けず頑張るフォードも、GMなどより支持を広げており、「経済成長とスペンド・シフトは矛盾しない」ということです。


読み終えて、一部「なるほど!」「そうかも!」と思いましたが、歴史は繰り返すといいます。また「景気が良くなったらバブルで高級品が売れるのでは?」とも思いました。

また、iPhoneみたいに、消費者の意見もなにもなく「Steve Jobs氏の天才的な閃きとAppleの有能で個性的な組織」が開発した商品がマーケットを牛耳るという事例もまだまだあります。Steve Jobsは「こんな凄い商品や、買えや」という姿勢が見えますし、彼はビルゲイツとは違い資産を貧困層に分配したり、ボランティア活動も行いませんでし た。

結論ですが、
私は、“SPEND SHIFT”(スペンド・シフト)の流れも好きですし、Steve Jobs氏のように天才的な商品を好きです。開発プロセスは違いますが、どちらも共通するのは、

しかし、「消費者と共につくる商品」 VS 「天才がつくる商品」という軸はどうでもよく、
品質、創造性、自己研鑽〜知的好奇心をかきたてる〜つまり、
「その商品を使うことで、自分も創造的にライフスタイルが豊かになる商品・サービス」を提供する企業が生き残っていくと言うことでしょう。

そして、ウォールストリートの「1%の富裕層が世界を牛耳るな!」というデモに見られるように、いまだに世界経済は大衆の手にないのも事実です。
世界の富の分配が平等になるように、私を含めた小市民がもっともっと政治や企業活動に参画していくべきだと思います。

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