今回は前号の「靴が出来るまで」に続き、「アフターフォロー編」をお送りします。

熾烈な価格競争と円高で悲鳴を上げる日本の製造業の中で、“All Made in Japan”を貫く「ヒロカワ製靴」。

SCOTCH GRAIN(スコッチ・グレイン)のブランドで、

多くのファンから支持を集め続ける同社が高収益を維持し続ける最大の理由は、「アフターフォロー」にあった!・・・そう思わせるマーケティングプロセスの一端を見聞できました。

同社の経営理念が最も端的に表れているのが、アフターフォロー。そしてそのポリシーは、
「気心知れた友人のように、お客様との末永いお付き合いを目指す」。

グッドイヤーウエルト製法を採用するスコッチグレインの靴はオールソール(ソールの取り替え)が可能。

その特性を活かすために設立されたのが「匠ジャパン」という別会社。長年、スコッチグレインの製造に携わった昭和の匠職人と若い世代の職人が一緒に、お客様が愛用するスコッチグレインを修理していた。

修理できる部分は、「靴中のかかと部」「本底」「かかと」「ヒールの化粧直し」などで、価格も1万円前後と良心的だ。

また、同社のホームページでは「靴を長持ちさせるためのワンポイント・アドバイス」、直営店では「靴講座」なども実施されている。

高額な靴を購入したのはいいが、靴のケアとか、靴の修理を案内してくれる靴屋さんは少ないですね。デパートなどは、靴を売る時だけ親切ですけど、「はい!それまーでよ!」てな感じで驚きます。

 

 

ヒロカワ製靴の木型には色が付けられている。赤、緑、黄、白・・・それは職人が見てすぐわかるようにとの配慮だ。

この配慮は生産性向上のためだが、さらに驚いたのは、30年も前のお客様の木型をストックしている点。同社のポリシーは「売れているモノは木型を変えない」、「お客様のお気に入の木型は残しておく」。

これが同社が収益性の高い企業として、反映を続けている最も大きな要因だろう。

製造時に出る小さな皮を使ったエコな一足が「スパイダー」。皮のパーツは何と38、皮の廃棄率を少しでも下げることを狙ったエコロジーな逸品だ。

 

 

 

 

 

モルト・ウィスキーを使い皮に艶を出す磨き技法を実演する廣川社長。

モルトドレッシングとは、ウィスキーで伸ばした靴クリームで丁寧に磨きあげる靴のケア手法。当日は廣川社長自らが実演!ツアー参加者が持参した靴にこのドレッシングを施すと、なんともいえない美しい光沢と質感が醸し出されていました。


「造って、売るだけで終わり!」「故障が発生したり、クレームが来たら対応する」、そして次々に「新商品が出ましたよ!」と売り込みの時だけ、連絡してくる企業、小売店が多い中、ヒロカワ製靴は「靴を長持ちさせるための手厚いサポート」にこれだけの情熱と匠を投入していることに、感服した次第です。

商売は「売ったときに、始まる!」〜そう強く感じた一日でした。

■ブログ執筆者 近江 業務案内

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