ワーケーションの商品開発に少々かかわっているので、公開出来る一般的なトレンドのみ公開します。
というのもワーケーションの世界マーケットを読み込んでいる内に、このテーマはWithコロナ時代に定着させていく必要があると強く感じたからです。
ワーケーションとは、work+vacation=ʼworkationʼ=ワークとバケーションが⼀緒になった⾔葉で、『バケーション先で、仕事をする』新しい仕事のスタイル。政府が推進すると⾔いだしてから、俄然ブームになってきているが、⾔葉に踊らさせることなく、その本質をつかんでおきたい。
- そもそもアメリカでは、2000年頃よりモデル開発が⾏われており、日本でも総務省が中⼼に新型コロナウィルス前から推進している。
- ワーケーションとは、テレワーク=「tele=離れたところで」+「work=働く」の1要素であり、単独では成⽴し得ない。
- Withコロナ時代の三密回避の必然性に、働き⽅改⾰やワーク・ライフ・バランスといった社会的機運が加わり、いつでもどこでも好きな場所で働くテレワークを官⺠が⼀体となって取り組むべき最優先課題のひとつに、ワーケーションが位置づけられているわけだ。
■テレワークとワーケーションのイメージ図
ワーケーションはテレワークのイチ要素であることが伺えます。
つまり、ワーケーションという分野はテレワークのイチ要素であり、企業も組織団体もまずテレワークに即したIT体制と組織自体の再編成を行っていない場合は、ワーケーションという仕組みを採用しても全く意味をなさないということです。
しかしながら、テレワークの整備には次のような障壁が立ちはだかります。特にIT系やデザイン系の企業以外の中小企業では
さらに企業にとっては、次のような負担も増える
- VPNが使える環境、オンライン会議やチャットツールなどの整備コストがかかる
- セキュリティ整備に関する費用がかかる
- 労働時間の管理、人事評価制度の改変が必要で、誠にやっかいである
- フレックスタイム制、裁量労働制、時間外労働、労災、通災などの就業規則の再構築が必要である
- 交通費・滞在費などの経費処理の取扱⽅の再整備が必要である
従業員にとってデメリットも多い
- 自己管理が苦手な方はオンとオフの切替が難しい
- 社内での共通理解がないと、軋轢を生む可能性もある
ワーケーションができない業務の方やオフィスにいる人とのコミュニケーションギャップなど。
そして最大の懸念は、
企業活動のゴールである収益確保のための活動の停滞。
- 距離と時間を問わないマネジメント体制や制度改革を行い、
- ICTネットワークやセキュリティの整備に費用をかけて、
- 従業員の働き方改革やITリテラシー、PC操作の使いこなし度を向上させる教育
- さらにテレワークが機能させるための従業員全員の意識改革と教育
- そして、浸透・定着するまで啓発啓蒙と教育を維持し続ける必要がある
それらを実行しながら、企業の本来の目的である持続的な発展を達成することを阻害してはならない。そう、相当ハードルは高いことは明らかですね。
しかしながら、Withコロナ時代において三密回避は避けては通れない道。しかもテレワークやワーケーションが浸透・定着した場合に生まれる、満員電車の通勤回避、有効な時間(仕事・家庭内ワーク・余暇)などのメリットを鑑みれば、企業の生き残り戦略として最大のテーマの一つになることは間違いありません。
さらに新型コロナウィルスが収束したとして、次なるウィルスの危機がいつ襲ってくるかもしれません。また、東京一極集中回避と地方創生の観点からもテレワークとワーケーションの浸透は国家レベルで必要不可欠と思われます。
従業員にとってのメリットも多い
- リフレッシュによりモチベーションが向上する
- 集中できる環境に身を置ける
- 創造的な仕事がしやすい
- 満員電車に揺られる通勤時間が減るなどで、自由時間が増えて、自由に楽しめる
最後に結論として、テレワークの整備がされて、なおかつワーケーション制度を導入する場合は、サテライトオフィスのようにアセットとして保有するのではなく、自治体やホテル、旅行会社等が提供している利用料金のみで活用できるサービスから、トライアルで試した方が良さそうです。
主な日本のワーケーションサービス提供事例とサテライトオフィスのサブスクリプション
顧客と企業を心でつなぐマーケティング・プランナー
株式会社ビジネスラボ
近江 隆/オウミ タカシ
公式サイト https://blab.jp/