株式市場の奇々怪々!株をやらなくても楽しめる方法・悲喜こもごも
私自身は、株はそんなに懸命にやっているわけでもなく、投資信託と株を少々、長期保有しているタイプ。しかも専門家でもないため、“ド素人目!”という声も聞こえてきそうですが…!
毎朝・午後3時間に日本株、夜の寝る前と夜明けには米国株をチェックするのが習慣となっています。というのは、経済指標や企業の財務諸表とはくそ食らえ!みたいに、それらとは全く関係の無い大赤字の企業が高騰したり、決算で最高益を出しても株価が下がり、業績が悪化した数字が出ても織り込み済みと感じでそう下がらなかったり、あがったり。
という感じで、データ以外の人の心に動かされている要因が大きいことが伺えるのです。例えば、新型コロナウィルスの影響でワクチン関連株に関しては殆ど、期待と失望の渦の中で乱高下しているからです。
例えば、米国のModerna Inc(モデルナ)。たった2日で、株価が10%以上乱高下。
- 2020年5月18日には、約20%急騰。寄り付きは30%アップ!
- 2020年5月19日には、約10%急落。取引後の時間外取引段階では17%ダウン!
2020年5月18日に高騰した理由は、次の通り。出所:日本経済新聞 2020/05/18
米モデルナ、コロナワクチン抗体確認 7月に大規模治験
【ニューヨーク=西邨紘子】米バイオ医薬ベンチャーのモデルナは18日、開発中の新型コロナウイルスワクチンの初期の治験の結果が有望だったと発表した。異なる量を投与した複数の治験参加者から抗体を確認できたという。7月には大規模な治験に移行し、早期の量産を目指す。有効なワクチンの供給体制が整えば、経済の本格的な再開を後押しする可能性がある。
2020年5月19日に急落した理由は、次の通り。出所:ロイター 2020/5/19
米モデルナのワクチン治験データ、有効性示すには不十分=報道
[19日 ロイター] – バイオ医薬大手の米モデルナ(MRNA.O)が開発を進める新型コロナウイルス感染症のワクチンについて、初期段階での小規模治験データは有効性を評価する上で重要な意味を持たないと、医科学メディア「スタット(STAT)」が19日、専門家の話として報じた。
当然ですが、私も含めて新型コロナウィルスがなんたる者か、治療薬やワクチンがどのように開発されて流通していくのかが、殆どわからない人が殆どあるにもかかわらず、しかもモデルナ社の歴史やどのような企業であるかもそんなに確かめもせずに(私のイメージ)、株を買ったり、売ったりする。
これはまさしく人々の期待と失望が相見えた、心が株価に反映していると言えるでしょう。もちろん、機関投資家や仕手株の対象になっている要因も多いとは思いますが…。
さらに、モデルナの株価の動きは、この企業の財務には全く連動していません。下記のように設立以来、ずっと大赤字。それはバイオ医療関係のベンチャーはどこもそうですが…。
- 業種:医療関連/バイオ医薬品
- 売上高:60百万USD
- 営業利益:-545百万USD
- 設立:2016年7月
- 従業員:830人
事業概要
- RNA(mRNA)を利用した医薬品の開発を手掛ける
- 細胞に指令を出し、細胞内たんぱく質を生成する新しい治療法を提供
- 予防ワクチン、がんワクチン、腫瘍内免疫療法、局所再生治療法、全身分泌治療法、全身細胞内治療法などの分野で複数のパイプラインを保有しているワクチン
ワクチン開発状況
- 独自のmRNA(メッセンジャーRNA)を発展させた新型コロナウィルス向けワクチンを設計からわずか42日で臨床試験に入った
- 現在、第2フェーズの治験に入ったところで、従来のワクチンを圧倒的に上回るスピードで開発している
- 米国政府が同社に483百万ドルを供与。これを受けて2020年秋に供給を開始、2021年には1000万本/月の供給を目指している
以上 株は気まぐれ、摩訶不思議!先が全く読めません。そんなことわかれば、全員が億万長者になるわけですが…。
真面目に株式投資の勉強しても有名企業に投資してもさして儲からなかったり、有名トレーダーのように億円を獲得できなかったり、GDPや雇用統計、消費者物価指数、政策金利、それに株を投資するなら業界動向や対象企業の財務諸表などを真面目に読みこんでも株では成功しなかったりと。一つだけ言えるのは、キャッシュは必ず保有しておく。投資を始めるなら、社債をベースとする投資信託から。そして株をやるなら、まずは将来も有望と見込まれるメジャー企業。そして、一部は「自分がこの企業は伸びる!」とお気に入りの企業に投資する・・・という分散投資の鉄則を守ることが大切でしょう。
株は長期的に見れば、ただ単に銀行預金をしたり、競馬やパチンコをするよりも堅実。ただし、リーマンショックなどの経済リスク、戦争や今回のウイルスパンデミックなどのリスクは伴いますが、焦って売ったりしなければ、10年スパンでは必ず利益を生むことができます。
顧客と企業を心でつなぐマーケティング・プランナー
株式会社ビジネスラボ
近江 隆/オウミ タカシ
公式サイト https://blab.jp/