国土交通省は昨年12月に発表した「まちなかウォーカブル推進プログラム」は誠に興味深い。下記のイラストは「国土交通省」より引用。
コンセプトは「居心地が良く歩きたくなるまちなか」で、サブコンセプトは次の4テーマ。
- Walkable=歩きたくなる
- Eye level=まちに開かれた1階
- Diversity=多様な人の、多様な用途・使い方
- Open=開かれた空間が心地良い
具体的には
- 街路に面した民有地を広場にするなど公共空間化
- 店舗やオフィスなどの建物の低層部をガラス張り化するなどして解放
- 街路自体も広場化して、歩きたくなる空間や滞在環境を整備
以上実現するために、財政・税制・金融などの面で支援を行うそうだ。
つまり、現状で言えば、東京の銀座や表参道、大阪の御堂筋のような感じのストリートを全国に広げようという動きだと言える。御堂筋はまだまだ未完成だが、大阪府と市は、舗道を拡張してモール化する計画を既に掲げているので、近い将来もっと楽しい空間に生まれ変われそうだ。
こうした動きは既に欧米では、1990年代頃からPark&Rideなどにより、まちなかに自動車の侵入を禁止し、歩行者が排気ガスやクラクションを気にせずに、回遊できる空間を創出しており、日本は遅ればせながら、本格化するということだ。
ただし、車がどこに追いやるかが日本の最大の課題。中心市街地から車を消し去り、テーマパークのように街まるごと遊空間にする試みは最難関だが、実際にはドイツを中心にヨーロッパでは多くの都市で実現している。その当たりは、次回のブログで紹介していきたい。
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近江 隆/オウミ タカシ
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