生後まもなく里子に出され、大学も中退して誇れる学歴や学位もない青年のサクセスストーリー。ガレージで友人のスティーブ・ウォズニアックと共に産声をあげたApple社は1980年の株式公開。その時点で750万株を持っていたジョブズは2億ドルを超える資産を手に入れ、僅か25歳でフォーチュン誌で長者番付に名を連ねたといいます。

彼の夢の足跡は星の数ほどのサイトで紹介されていますが、ここでは株価の動きで偉大なるSteve Jobs氏とAppleの歴史を振り返ってみたいと思います。

●2011/10/5 の株価と1980年の株式公開時点の株価を比較すると、何と! 「10,521% 」、「105倍」!

●倒産危機の1995年と比較すると、 「20,663%」 、「206倍」!

●2001年iPod登場時との比較でも 「4,807%」、「48倍」!

基準日 比較対象 増減率 倍数
2011/10/5 株式公開日 10521.4% 105.2倍
倒産危機の1995年 20663.4% 206.6倍
2001年iPod登場時 4807.9% 48.1倍
2007年iPhone登場時 285.8% 2.9倍
2010年iPhone4登場時 151.3% 1.5倍
2011/9/20最高値 株式公開日 11765.7% 117.7倍
倒産危機の1995年 23107.1% 231.1倍
2001年iPod登場時 5376.5% 53.8倍
2007年iPhone登場時 319.6% 3.2倍
2010年iPhone4登場時 169.2% 1.7倍

まさに“American Dream!!!”と呼ぶにふさわしい!神の仕業としか思えない夢物語です。これほどのサクセスストーリーは今後、しばらくは登場しそうにもありませんね。

Steve Jobs氏とAppleの歴史と株価の関係をまとめましたので、是非ご覧ください!
PDFでご覧になりたい方は、こちらをクリック!「AppleとJobs氏の歴史と株価推移」

西暦 主な出来事 株価 株価日付 増減率
1976年 スティーブ・ジョブス、スティーブ・ウォズニアック、ロン・ウォンが「Apple Computer Co.」設立。
「Apple I」発売。
1980年 株式公開(発行株数460万株)。750万株を持っていたジョブズは2億ドルを超える資産を手に入れ、フォーチュン誌で長者番付に名を連ねた。 3.59 1980/12/12
1983年 ペプシコーラーの社長ジョン・スカリー氏がアップルの社長に就任。Steve Jobs氏が「一生、このまま砂糖を売る気なのか」と説得。 7.67 1983/1/3 213.4%
「Lisa」発売。
1984年 スーパーボウルで歴史に残るMacのCM「1984」をリリース。
監督は映画「ブレードランナー」のリドニースコット。
3.72 1984/1/3 48.5%
「Mac」を発表。
1985年 ジョブス氏 取締役会から追放される。ジョンスカリー氏を招いたことが裏目に出た。 1.83 1985/8/16 49.2%
ジョブス氏「Next Software」を創業。
スティーブ・ウォズニアック氏も退社。
1986年 ジョブス氏、LucasfilmのCG部門を1000万ドルで買収し、Pixarを設立。 4.50 1986/6/20 245.9%
SE、MacII、PLUSを発売
1987年 Macの販売好調で株価急伸。 14.63 1987/10/2 325.1%
1990年 Xerox と Apple Computer のGUIに関する法廷闘争、Apple の勝訴。 10.63 1990/12/7 72.7%
1991年 Apple と IBM が Power PC チップで Mac OS を利用することで合意、技術提携契約を結ぶ 17.00 1991/3/29 159.9%
PowerBook、Quadra発売
1992年 社長交代,マイケル・スピンドラーへ 11.19 1992/8/14 65.8%
1994年 IBM、Motorolaとのコラボ「PowerPc」搭載Macが登場 6.40 1994/6/24 57.2%
1995年 米国でパソコン出荷台数第一位に輝く 11.61 1995/6/30 181.3%
1996年 スピンドラー解雇。第4四半期の利益が2500万ドルに減少し、倒産危機も囁かれる 4.52 1996/6/12 38.9%
社長:ギルバート・アメリオ時代
Apple Computer.Inc、NeXT software.Incを買収
創設者スティーブ・ジョブス、スティーブ・ウォズニアック、アメリオの相談役として復帰
1997年 CEO ギルバートアメリオ辞任 3.53 1997/12/12 127.9%
ジョブス氏「Macworld Expo in Boston」で Microsoftとの提携を発表
Microsoft,Appleに対して1億5000万ドルの投資
スティーブ・ジョブス、暫定CEOに就任
1998年 「iMac」登場 8.02 1998/6/10 227.0%
1999年 「iBook」・「MacOS 9」(Sonata)発表 18.64 1999/10/15 232.5%
2000年 「Mac OS X」発表 28.84 2000/7/14 154.7%
MACWORLD Expo/SF2000にてスティーブジョブス正式にCEOに就任
2001年 iPod登場!
PowerBook G4、Power Mac G4発売
7.87 2001/9/21 27.3%
2002年 iMac(Flat Panel)を発売 7.71 2002/12/25 98.0%
2003年 iTunes Music Storeをオープン 11.3 2003/11/30 146.6%
2004年 Jobs、癌の摘出手術を受ける 33.28 2004/11/26 294.5%
2005年 Intelチップ採用を発表 54.47 2005/10/28 163.7%
iTunesからのダウンロード、5億曲突破
2006年 DisneyがPixarを買収、Jobsを取締役に 91.63 2006/11/24 168.2%
2007年 「iPhone」発売。タッチスクリーン式スマートフォンの時代が幕開け。 132.3 2007/6/6 144.4%
iPhone発売後、株価が急伸! 187.87 2007/11/2 142.0%
2008年 9月 リーマンショックで世界同時株安。 82.58 2008/11/21 62.4%
2009年 1月、ジョブス氏が病気療養に入る。肝臓移植を行った後、6月に復帰。 85.30 2009/3/6 103.3%
iPhone、Macの販売好調で株価をわずか半年で株価が倍増! 194.67 2009/12/11 228.2%
2010年 ジョブス氏、タブレット型情報端末「iPad」を発表。4月の発売後から大ヒットに。5月、アップルの時価総額、マイクロソフトを抜き、米IT業界でトップに。 270.83 2011/4/23 139.1%
iPhone4を6月に発売。 249.90 2010/6/16 92.3%
iPhone4とipad人気で株価急伸! 308.03 2010/11/12 123.3%
2011年 ジョブス病気療養発表前の株価。 348.48 2011/1/14 113.1%
1月17日:ジョブス氏、再び病気療養へ。 326.72 2011/1/21 93.8%
3月2日:「iPad」の最新型モデルの発表会に療養中のジョブス氏が登場! 351.54 2011/3/25 107.6%
6月6日:クラウドコンピューティングを利用した音楽配信サービス「iCloud」を発表。ジョブス氏が登壇し、プレゼンテーション! 320.26 2011/6/17 91.1%
7月19日:アップルの4~6月期決算、売上高285億7100万ドル(約2兆2000億円)、純利益125%増の73億800万ドル(約5600億円)で過去最高を更新。 391.82 2011/7/28 122.3%
8月9日:アップルの時価総額が一時、米石油大手エクソンモービル(ExxonMobil)を上回り米上場企業トップに。 389.99 2011/8/30 99.5%
8月24日:ジョブズ氏、CEO辞任を発表。後任にはティム・クック(Tim Cook)最高執行責任者(COO)が就任。ジョブス氏は会長職に。 422.86 2011/9/20 108.4%
10月4日:「iPhone 4S」発表、アップル株価は少し下落。 372.50 2011/10/4 88.1%
10月5日:アップル、ジョブス氏の死去を発表。 378.14 2011/10/4 101.5%

Steve Jobs氏とAppleの歴史を振り返って自分の歴史と比較すると、もうたまったものではありません。同じ人間かなと思うくらい落ち込んでしまいます。しかし、もし貴方がMacを古くから使っていたり、最近でもiPhone、iPadを利用していたら、Steve Jobsと一緒にアメリカンドリームを築き上げた仲間と言えるのはないでしょうか?少し強引(笑)!

後、「もしAppleの株を保有していたなら、もっと恩恵を受けられたのに!」と思う方が多いでしょう。Appleの本当の躍進は21世紀に入ってから、iPod登場時の2001年に株を買っていても48倍! いやiPhone登場時でも良いでしょう〜約3倍になっています!

日本では株はギャンブルと思われている感がありますが、「自分の支持する会社」「自分が大好きな製品・サービスを輩出している会社」の株を長期に保有する手法であれば、結構手堅い投資だと私は思っています。ただ、いつ買うかよりも「いつ売るか?!」が難しいですが・・・!

いずれにしても、何事も一度好きになったら、一度選んだ道ならば、粘り強く長期的な視野に立って、継続していく大切さをApple、そしてSteve Jobsの人生が教えてくれたような気がします。

生後まもなく親に手放され、自分が創業したAppleから追放され、そして最後は癌とも戦いながら、革新的な製品とサービスで私たちの生活を豊かにしてくれたSteve Jobs氏に感謝すると共に、その人生哲学をほんのミクロン、欠片(かけら)だけでも取り入れたいと思います(笑)!

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