私がバレエを好きになったキッカケの舞台より。

私はバレエファンである。が!バレエを見るような外見ではないようで(私は単なるオッさん)、先日も知り合いから飲みの誘いがあったのですが、「今日、バレエを観に行くので、行けない」と正直に言うと、最初は「バレーボール」と思われ、それがあのダンス・舞踏の「バレエ」とわかると、不思議そうに私の外見を舐めるように見ていました(笑)。

私はすかさず、「芸術は外見で見るのではなく、心で感じるのだ」と切り返しました(笑)。外見だけで趣味を決められると、バレエやミュージカルもビジネスとしては成立しませんよね。外見からイメージできない私もバレエファンであるからこそ、芸術というマーケットが持続的発展を続けるわけです。

タマラ・ロホ(Tamara Rojo)/写真右。
英国ロイヤルバレエ「白鳥の湖」(英国 Royal Opera Houseにて、2000年10月撮影)。

そんな前置きはともかく、本題である「バレリーナは何故、美しいか。」というテーマについて、私見を書き綴りたいと思います。

Royal Opera House

私がバレエの虜になったのは、2000年。もう40歳を過ぎていたから、奥手?のファンです。それまでもニューヨークでミュージカルを見たり、若かりしき頃はディスコにはまったり、芸術文化には興味があったのですが、その年にバレエを見たのは全く偶然でした。

 

2000年10月、プライベートで英国へ。ロンドンとコッツウォルズ観光、そしてサッカーのプレミアリーグ観戦というプランでしたが、暇な1日のある昼下がり、ロンドンのピカデリーサーカスやコベントガーデン辺りを気ままに街歩きしていたときでした。白亜の洒落た建物を見かけ、気になったので館内に入って見学。

見学しながら、ここは「ロイヤル・オペラ劇場(Royal Opera House)」で、オペラやバレエを公演する劇場であることがわかり、チケットボックスを見ると人が並んでいました。演目は何かなと思い、見ると「SWAN LAKE」と書かれている。

「SWAN LAKE??」=“白鳥の湖?”・・・そのまま日本訳。「お〜白鳥の湖は英語でSWAN LAKEと言うんだ」と、妙に納得しながら、「バレエか、観たことがないが、一度、未知の世界も観ておこう!」と決心し、夜の部を購入。

何の予備知識もなく、ストーリー自体も全く知らずに観劇!して、感激!!!心を揺り動かされるほどのカルチャーショックを受けた次第です。美しい〜“

You are so Beautiful to me!”。

白鳥の湖のカーテンコール。

しかも、美しいばかりではなく、音楽と舞踏の一体感、ダンサーたち個々の「動く美」〜躍動感、ダイナミックスさと繊細さを兼ね備えた表現力。そしてダンサーたちの織り成すコラボレーションの美しさ。

その時までに思い込んでいた偏見・誤解〜「バレエは女性的」「庶民には縁のない高尚な遊び」は一気に吹っ飛びました。そう、バレエこそ究極の総合芸術だと思ったわけです。彼らのバレエをしていなかったとしても、サッカーや空手の世界でも一流になったであろうフィットネス・柔軟性と身体能力。しかもそれに音楽性や物語性をも表現する演技力も求められるのだから、並みの人間ではない、究極のスーパースター。彼らは「神に選ばれし者たち」と、そう真剣に思いました。

以来、バレエは年に数回観るようになり、また、聴衆としてのバレエの歴史や基礎知識なども勉強して、結構、バレエ批評ができるまでに到達したと自負しています。

そうした今でも、「バレリーナは何故、美しいのか?」という疑問はまだ晴れないでいます。

いわゆる、容姿に恵まれた人たちだけが、バレエを志したわけではないはずですが、ロイヤル・バレエやパリオペラ座の公演を観たり、演目終了後の楽屋から出てくるダンサーたちを目の当たりにしても、一様に彼らは美しいのです。もちろん、個性的で魅力ある容姿という意味も含めて。そこで、考えてみたのですが、何故美しいか?

 

★バレリーナは何故、美しいか?
●それはいつも人に見られているという意識があるから
●姿勢(立ち姿・歩き姿の両方)を常に意識しているから
●日々、過酷なトレーニングを続けているから
●特別なボディケアをしているから
●音楽性や芸術性を高めるための意識をもって勉強しているから

など、など、様々な要因があると思いますが、そのすべてを習慣化していることでしょう。どんなにトップダンサーになっても日々のストレッチや基礎となるバーレッスンなどに十分に時間を掛けるそうですし、「踊っていてパーフェクトと思ったことがない」と語るダンサーが多いように、常に極みを求めて鍛錬している日々が、彼らの美しさを形作っていっているのでしょうね。

下記の写真は、2010年3月、パリオペラ座の公演(東京文化会館)後のシーンですが、どうですか?美しいとは思いませんか?一番上の大きな写真の女性はエトワールの「オーレリ・デュポン(Aurélie Dupont)」。化粧をせずに素顔でこのこの美しさ!年齢はハッキリとは知りませんが、40歳くらいだと思います。しかも子供二人を出産している女性なのですが、彼女が登場すると、その凛とした美しさと気品が漂い、周りの空気感が一転して変わりました。

バレエに出会った後、限りある命の人生〜「偏見や思い込みを少しでも減らし、良いものは良い!素晴らしい物には素直に感動する」ほうが、楽しめるというのが、私の信条となりました。

人生いろいろ、苦しいことや悲しいことも多いですけど、バレエでも歌舞伎でも、サッカーやラグビー、野球などのスポーツでも「その日、その時、その瞬間の美しさ」を表現する人たちの時間を共有する時は、“Life is Beautiful”を感じる至福の一時。そんな時間を少しでも多く持つことが人生を豊かにする源になるのではないでしょうか。

営業力、人間力を磨くには「一見、自分の仕事とは関係のない事象に意識的に遭遇し、見聞する」という視野の広さが求められる・・・と、私を思います。仕事に直接関係のある勉強、売上やお金を稼ぐことにだけにしか、エネルギーを注がない人生は何と味気ないと思いませんか?何でもいいから、仕事や家庭以外で恋する何かを見つけて、夢中になりましょう!

最後に、興味のある方は是非、ご覧ください。
日本の能の世界をも理解しているのではと思うほどの究極の女性ダンサー「Tamara Rojo(タマラロホ)」の – Swan Lake

〜追伸〜
そして、Aurelie Dupont(オーレリ・デュポン)〜美しすぎる!2012年5月にパリオペラ座で鑑賞した映像を追加します(2013年4月に追加)。

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