先週の土曜日(2016/10/29)、「瀬戸内国際芸術祭 2016」の会場の一つである「本島(ほんじま)」に行ってきました。
この島は、別名「塩飽本島(しわくほんじま)」と呼ばれ、戦国時代に住民主体の自治を築いた「塩飽水軍」の本拠地で、水軍の船を建造する塩飽大工が居を構えたそうです。それも今や昔、日本全国の過疎地域と同じく、少子高齢化が進展が著しく、空き家が目立っていました。
しかしながら、瀬戸内国際芸術祭では、島の歴史をモチーフにした作品群が展示され、 島民一体のおもてなしを感じることができる一日でした。地方創生という格好いい言葉に踊らされることなく、地方の活性化を地道な活動で動かそうとしている瀬戸内国際芸術祭 2016のメンバーたちに、拍手を送りたい気持ちになりました。いいイベントです。
■本島の概要 http://setouchikurashi.jp/island/info/hon/ より
●香川県丸亀市に属する島
●面積:6.74平方km、周囲16.4km
●人口:446人(H25.12)
●学校数:小学校1校、中学校1校
●飲食店:4軒
●商店:5軒
●宿:6軒
●窓口 塩飽本島観光案内所 TEL :0877-27-3077
ちなみに、学校の生徒数は、出所:学校教育情報サイトより
●本島小学校の13人(1年生:1人、3年生:2人、5年生:2人、2年生:5人、4年生:3人、5&6年生:0人)、
●本島中学校10人(1年生:4人、2年生:4人、3年生:2人)
瀬戸内国際芸術祭は、瀬戸内海の島々を舞台に開催される現代美術の国際芸術祭で、第1回は2010年、第2回は2013年で、今回は第3回目だそうですが、今回、行ってみよう!と思った動機は、連日ニュースに搭乗する東京オリンピックの話題を見ていて、いい加減にせい!・・・と思ったからであります。
今更ですが、オリンピックを何故、東京で開催するのでしょうか? 経済効果3兆円というけれど、これだけ栄えている東京をより一層栄えさせてどないすんねん!!!・・・というのが、独断と偏見に充ち満ちた私の感想です。
コンパクト・オリンピックというからには、予算もコンパクトと思いきや、そうでもなさそうだし、競技人口の少ない競技に新施設を開設しようとする。それはいいけど、工事が始まっているのに見直しを始めるとは、政治家やオリンピック関係者のパフォーマンス合戦となっていますね。
今や日本経済の40%が首都圏に集中するという現実は考えると、地方分散開催が良いと思うのだけれども、コンパクト・オリンピックという謳い文句通り、東京開催を主張する者共の多いこと。ボート競技が宮城になっても、広い国土の海外から見てみれば、コンパクトの範囲だ。大阪や北海道、九州で開催してもUSAやロシアなどの人々から見れば、コンパクトの範疇!
それに加えて、昨今のハロウィン狂想曲は何でしょうか? 仏教国なのに、キリスト教の儀式であるハロウィーンやXmas、バレンタインデーなど、なんでも来い!Xmasの後に、初詣とは、恐ろしい国ですね。でも裏返してみれば、宗教観念に執着しない国民性だから、宗教観対立やテロが少ないのかもしれないが、ホンマお気楽な国ですね。
別に、ハロウィーンやディズニーリゾートが日本に根付いて、ファンになる人が増えることは異論がないのですが、日本全体の経済ギャップの解消、地方との共存共栄をすすめる上で、人から与えてもらうレジャー、刺激の強いエンターテインメントの一辺倒になると、安倍首相の唱える地方創生の推進力をそぐような気がしてなりません。
刺激がメインストリームになると、若者は地方を離れ、都会に向かうだろうし、若者が離れ、少子化が進み、教育機関の廃校が進めば、地方に進出する企業も減る・・・という悪循環に陥る。現に、日本全国の地方では雇用が緊縮し、少子高齢化が急激に進み、消滅寸前の山村が増えている。
ですが!そんな現実に果敢に立ち向かい、地方の活性化に取り組む人たちもそう少なくないのも救いですね。そんな地方を応援するイベントで、最も全国に磁力を発信している一つが「瀬戸内国際芸術祭」だと、目から鱗の一日でした。
このつたないブログを読んで、行ってみよう!・・・と思われた方に、申し訳ないですが・・・11月6日(日)で終演なんですね。終了後も島々の素朴な風景はそのままですので、機会があれば、ぜひ訪れてください。
■瀬戸内国際芸術祭の公式サイトは、下記
http://setouchi-artfest.jp/artworks-artis…/artworks/honjima/
■当日、撮影した写真をスライドショーにしました
■本島マップ
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