ANA、国際線旅客人数817万人、初めてJAL上回る。 2016年5月6日(金)
出典:Response http://response.jp/article/2016/05/06/274688.html 参照
全日本空輸(ANA)は、2015年度(2015年4月~2016年3月)の輸送実績を発表した。国際線の旅客人数は前年度比13.5%増の816万7951人と好調だった。国際線旅客人数が日本航空(JAL)を初めて抜いた。
方面別ではアジア方面が同14.2%増の552万4194人、北米/ホノルル方面が同15.0%増の188万9567人と2ケタの伸び率だった。ヨーロッパ方面は、欧州テロの影響があったものの、同4.9%増の75万4190人と前年を上回った。
ということだが、何十年も前からJALもANAも両方とも利用している私としては、へえ〜、信じられない!・・・という感じですね。何故なら、その昔、ANAは殆ど国内線専用だったし、私の若かりし頃は海外と言えば、JALだったからだ。
企業ブランドという意味で、JALにはいろいろありましたからね。そうした意味で、ブランド力・信頼感がなかなか回復していないということでしょうか。
さまざな要因があると思いますが、ANAの躍進の一つに、Web戦略に一日の長があるような気もします。実際、ANAのサイト「ANA SKY WEB」は、PCでもスマホでも非常に見やすく使いやすく、また旅行者やビジネス出張の方の予約から、旅行中の移動、旅先までのサポートまで、線でつながるように、トータルでサポートするプロセスのは、特筆ものです。その流れは概ね次の通りです。
実際、ANA SKY WEBを利用している方も多いと思うが、実に使いやすい。そこには、ANAの「マーケットコミュニケーション部」の果たす役割が、大きいようですね。
- 日本ブランド戦略研究所の「Webサイト価値ランキング2014」にて、主要260企業・ブランドの中から2年連続総合1位に輝いたANA。その中心にある部署は「マーケットコミュニケーション部」。
- 従来の宣伝部でマス媒体を、WEB販売部でオンライン購買という縦割りをなくし、「ひとつの部署でスピード感をもって」というコンセプトで、2012年4月に開設された。
- 同部署が目指すのは、「日常活動」から「予約・購入」、「旅行前」「旅行後」までのトータルサポート。
- その中心的な役割を担うのが、モバイル。航空券を購入後、搭乗前から機内、降りるところまでも肌身離さず持っているためだ。
そこで、
ANAは、コミュニケーション戦略の中心にモバイル(スマートフォン・タブレットなど)を設定。
■その理由
ユーザーの求められる機能をモバイルサイト上で、すべて搭載するには、操作のスピードやユーザビリティーの面で支障もある。そこで同社ではユーザー動向に着目し、流入経路や滞在時間、生の声などを分析。すると、ANAの利用頻度に応じて、それぞれ次のような機能を主に使っていることがわかった。
★顧客の利用頻度により、次の3つの行動パターンが読み取れた
- ANAマイレージクラブ会員のヘビーユーザー:リアルタイムの情報収集とマイレージの有効活用の手段として
- 同会員のライトユーザー:必要時に予約ツールとして活用
- 非会員ユーザー:セール情報や予約に直結しない情報を読み物として、活用
以上のセグメントに対応したコンテンツを提供するようにしたそうだ。
このデータ分析をもとに、モバイル中心のWebサイトの改変を行ったところ、2013年には、モバイルのトラフィックと売上とも、ほぼ2倍に伸長したそうだ。
もちろん、JALも黙ってはいないだろう。着着と巻き返しを図っているはずです。このようなフェアな競争で生まれるサービス・利便性の向上は大歓迎ですね。
結局、何が言いたかったか!・・・つまり、時代はPCから着実に、スマホ・タブレットの時代へと移行しているということですね。スマホでのシェアを取れない企業は、生き残れないということです。
■ブログ執筆者 近江 業務案内
顧客と企業を心でつなぐマーケティング・プランナー
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近江 隆/オウミ タカシ
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