日本のおもてなしが外資に負ける日

AppleやGoogle、Amazonなど、外資系企業の製品・サービスを使い始めて早20年ほど、最近つくづく感じるのは、外資が日本古来の「おもてなしの心」を学んでいるのかな?ということです。

特にAppleのコールセンターのレベルは感心する。顧客の悩みや出会ったトラブルを仔細に伺おうという姿勢。それに対する解決先を探そうという姿勢、さらに担当者が解決できない問題については「時間をいただいて折り返し電話する」、あるいは「さらに上の知識をもつスーパーバイザーにバトンタッチする」というプロセスに移行していく。

コールセンターでの対話の後に、即座にCSアンケートがやって来る。そのスピードには驚く。また、Apple storeとの連携も緻密だ。ストアに修理に出したり、購入すると、即座にメールでレスポンス。下記のようなメールが即座にやって来る。

Apple の対応はいかがでしたでしょうか。
最近ご利用いただいたサービスについて、全般的にどの程度ご満足いただけましたか?
  非常に満足
  やや満足
  どちらとも言えない
  やや不満
  非常に不満
Apple Store 直営店での修理サービスについて、ご意見・ご感想をお聞かせください。

全般的な満足度を評価して、引き続きアンケートにお答えください。

それに比べ、日本企業のサービスの悪さには目を覆う。特に酷いのはNTTグループ。コールセンターに電話したら、要件のたらい回し。先日もNTTコミュニケーションズ(株)に「有料ホスティングサービスの料金」のことで、問い合わせフォーム(メール)で問い合わせたところ。下記のようなメールが返ってきました。

下記がNTTコミュニケーションズよりのメール。


平素よりNTTコミュニケーションズをご愛顧いただき、
誠にありがとうございます。

NTTコミュニケーションズ 法人コンタクトセンタでございます。

お問い合わせいただいた件について、下記にてご案内いたします。

********************************

【ご案内】

ご連絡が遅くなりまして、申し訳ございません。
お手数をおかけいたしますが、上記お問い合わせ内容につきましては
下記料金センタへご相談いただきますようお願い申し上げます。

・松山料金センタ
0120-047-128 (平日)9:00~17:00

ご案内は以上となります。
よろしくお願いいたします。

********************************

その他、サービスについてご不明な点などがございましたら、
下記までご連絡いただきますようお願いいたします。

今後とも、NTTコミュニケーションズをよろしくお願い申し上げます。


以上のメールで、別におかしい?とは思わない読者の方も多いとは思います。また、送ったNTTコミュニケーションズの担当者も別にCS精神に反しているとは思っていないでしょう。

でも、これは完全にCS(顧客満足)の側面からは失格です。

  • こんなルーチンな返事をするのに、3日も要している
  • こんな返事をするくらいなら、「問い合わせフォーム」を非表示にすべき
  • 一応、当方はユーザー名、顧客番号の告知を行い、問い合わせの内容も「詳細に記載」している
  • それに対して、同社で調べれば、簡単にメールで回答できる内容にもかかわらず、松山料金センタ0120-047-128に電話しろ!(そう感じる)

以上、電話で問合せするような「平凡な質問」という判断だろうが、全く心が感じられない。こちらは電話番号も記載しているだから、少なくとも電話してくるべきだろう。

本件で最大の問題は、NTTコミュニケーションズも担当者も別にCS精神に反しているとは感じていない点だ。

NTTの気持ちも分かる、ユーザー数も多く、メールや電話が殺到していて「こんなつまらない質問にはイチイチ答えてられない」という感じでしょう。しかしながら、これっておかしいと思いませんが、しかも日本のリーディングカンパニー。さらに、同社ではCS(顧客満足)向上のためのリサーチやコンサルティングまで有料で提供しているのにかかわらず・・・自社のCS度の課題を特定し改善を行わず、クライアントに「電話・メール対応が課題で、このような改善を行うべき」という指導を行っているのだろうか?


こうした不適切な対応に対して、私は署名入り(氏名・連絡先を銘記)でメールしたが、未だレスポンスがない。「こんなややこしい顧客が1人くらい消えても構わない。むしろせいせいする」という腹づもりなのだろうか?

誠に寂しいと言わざるを得ません。しかも「私の質問自体は非常にシンプルで、少し調べればわかる内容だった」ので、さらに残念です。


話は最初に戻りますが、どうも外資系のコールセンターや営業担当者は、CS評価も数字で評価されるらしいのですね。先日、ある外資系のレンタルオフィスの営業担当者に聞いたところ。

  • コールセンターから顧客候補に電話して、○○ポイント付与
  • 顧客候補をレンタルオフィスの見学に誘導したら、○○ポイント付与
  • 営業担当者がそれを受け、レンタルオフィスで顧客候補を案内したら、○○ポイント付与
  • そして、顧客候補がレンタルオフィスを契約したら、コールセンターならびに営業担当者に○○ポイント付与

そう、すべての営業活動やCS活動がインセンティブ(ポイント制)になっており、報酬に反映されるからCSレベルも向上し、担当者のモチベーションもあがる仕組みになっているのですね。


そう外資系は、日本の商人のおもてなしにインセンティブをPlusして、日本企業のCSレベルを遙かに上回っているのですね。しかも、コミュニケーションの仕組みばかりではなく、AppleやAmazonの梱包は誠にスタイリッシュで、空けやすくなっている。特にAppleの高いデザインマインドを感じさせるパッケージには感心させられる。日本伝統の風呂敷や包装技術を熱心に学んだのではないのかな?と思わせるくらいに、デザイン性と機能性が調和している。

以上 日本伝統のおもてなしが外資系にボロ負けしていると思うのは私だけでしょうか?日本製の外付けハードディスクやルータを購入して、包装されているパッケージはデザイン性が低く、空けにくい・・・低コスト追求にのみFocusし、デザインマインドはゼロ。本当にやけくそかつ手抜きでつくったパッケージということが伝わってくる。

日本企業の凋落の大きな要因のひとつに、こうしたCSレベルの低さ、顧客の心に響くことを最終ゴールに設定していないことにあるのかもしれません。楽天・楽天銀行やYahoo!、ソフトバンクなどに会員登録すれば、「数打ちゃ当たる形式」で、大量にメールを送ってくる「やけくそマーケティング」もしかり、もう一度、日本のおもてなしの原点(富山の薬売りや近江商人)に戻って、再構築してもらいたいものです。


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