2016年12月5日(月)-憧れのパリオペラ座バスティーユで、 パリオペラ座バレエ団の「イリ・キリアン(Jiri Kylian)」を鑑賞してきました。

オペラ座でのバレエ鑑賞は2012年に続いて、2回目。初めて劇場内に入った感動は今も忘れませんが、2回目も初めて来たかのように、大興奮。いや〜、凄いですね。こんな豪華絢爛な劇場を創るなんて、フランスはやっぱり懐が深い。

さて、イリ・キリアン(Jiri Kylian)という名前を聞いて、公演名なのか?演出家名なのか?あげくの果て、何の意味なのか?全くわからず、鑑賞したのですが、そんなことはどうでも良くて、ウンチクより感性で芸術を感じようと、劇場に足を運びました。

私は当然、バレエなどやったこともなく、詳しい知識もありませんが、2000年の、ロンドンで、偶然見たロイヤルバレエ「白鳥の湖」の鑑賞以来、はまってしまい。毎年一度は鑑賞するほどの中くらいのファンであります。

そんなに魅了される理由は何なの?・・・と、問われれば、見ていてワクワクする!心に染みいる・・・と言いましょうか?人間の芸術の極致、音楽とアート、舞踏が調和した空間にいると心が喜ぶからであります。

とは言え、落語・人形浄瑠璃・能・歌舞伎・オペラ・・・と、古今東西の人間芸術は何でも鑑賞するのですが、一つ共通しているのは、どの芸術でも最高峰のアーティストたちと演出家たちが、集まり突き詰めていくと、同じ極致に達しているような気がします。

そう、特にバレエと能は、生まれた地と血が異なえども、静と動のコラボレーション、特に静の瞬間は能とバレエは共通して、凜とした空間を醸し出しているから面白い。

という感じで、芸術はウンチクよりも心で感じろ!・・・とばかりに、今回の「イリ・キリアン(Jiri Kylian)」を鑑賞しました。

最も強く感じたのは、「また、振付師などはダンサーに無理難題の技と軽い口調で、言っているのでしょうね」ということ。何年か前に、NHKで「パリオペラ座のダンスレッスン」とかいう番組で、ルグリというエトワールダンサーが、生徒(と言っても誠にレベルの高い)に、「ドゥ、ドゥ、ノン・・・」などと、重箱の隅をつつくように細かい動きを注意し、その通りにやったら、「OK!でも今までできていた動きが逆に出来なくなっているよ」・・・・と、ホンマに軽い口調で、指示しているのだが、肝心のダンサーはハァー、ハァーと肩で息をしている・・・・でも、そんなことは構わず、「さあ、やってみなさい」というシーン。

今回の「イリ・キリアン(Jiri Kylian)」の演舞も人が醸し出す舞踏とは思えないほど、複雑かつ繊細な動きをダンサーたちは、いとも簡単にやっているように、軽やかに美しく演じていた。それは精密な機械時計のようにメカニカルで複雑な動きをしながら、絶妙なハーモニーを醸し。器械体操のような動きもあるかと思えば、滑らかな曲線を活かした踊りも醸し出される。

それはまるで、内村航平君にモーツアルト・チャイコフスキー、浅田真央がブレンドされたような、ダイナミックスさと美しさが見事に調和していた。

まあ、何を言っているのか、分からないと思うでしょうが、簡単に言えば、感動した!ということです。バレエは言葉で表現するのは不可能ですね。はい!すいません!
というわけで、下記のダイジェスト映像をご覧ください。

ところで、「イリ・キリアン(Jiri Kylian)」のことが全く分からなかったので、ネットで調べたら、イリ・キリアンは“イジー・キリアーン”とも言うのですね。でも、どちみち日本語なまりで発音すると通じないのでしょうね。
■「イリ・キリアン(Jiri Kylian)」
チェコ出身のバレエ振付家。
1947年プラハに生まれる。1967年英国ロイヤル・バレエ学校に入学。1968年ソリストとしてシュトゥットガルト・バレエに所属。ジョン・クランコに師事しながら振付を開始する。 1975年にネザーランド・ダンス・シアター(NDT)に副芸術監督に、1978年には芸術監督に就任。以来50作以上の作品をNDTのために創作し、同カンパニーを世界的バレエカンパニーへと押し上げ名声を得る。 1999年8月に芸術監督の座を退いたが、いまもNDTの牽引者として多くの作品を振付け続けている。 2000年より彩の国さいたま芸術劇場における「彩の国キリアン・プロジェクト」の芸術監督に就任。 2006年、2007年と、ローザンヌ国際バレエコンクールにおけるコンテンポラリーバリエーションの課題はキリアン振付作品のなかから選ばれた。 2009-2010年のNDT創立50周年シーズンを最後に30年以上在籍したネザーランド・ダンス・シアターから退く。

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